2010年6月30日水曜日

旬感!


今日は、長野の黒姫高原、

ランプ屋さんから、
アスパラガスが届きました。

ちゃんと立ったまま届くように、
手作りのケースに、大切に包まれて。

見事な美しさでした。

なんだか高原の森の樹々をフラクタルで見るような気持ち良さ。

早速、塩茹でにして、
カプリ!

ん〜! 軸の方 甘い!

またゲランド塩とオリーヴオイルで、
食べたら、なんかもう洗われた気分と、
満足感でした。

現地でも瞬間的な美味しさだそうで、
ホント、いい経験です。
ごちそうさまです!

身長差20cmのフロアコンビ。
このアスパラのように伸びるのよ!
と歳の差は30では済まない先輩の西村さんから、
新人の歩美ちゃんへ。

歩美ちゃんは見つめるアスパラガスの向こうに
何をみてるのでしょうか。

彼女はこのアスパラガスには、
深い思い入れがあるようです。

理由はお店で本人にお尋ね下さい。


24時間サービスマン的教育


昨日はだる満食事会。
先月末までの成美ちゃんと、
今月からの歩美ちゃんとの、
歓送迎会みたいなことで。

こういう時はいつも、
僕が普段とはちょっと違う料理で

もてなしだったのですが、

今はドイツ人の厨房スタッフ、
ニコが料理してくれるので、
すっかり任せられるように。

ニコは御両親から、
料理の仕方を教わっています。

この料理は、時間タイミングが大事で、
だからこういう美味しさがある、、等々、

という文化的な食育を
家庭の食事時間に経験しているようです。

また、みんな食事し始めたら、
みんなに各料理が行き渡ってるか、
サーブの気配りも、彼がやってくれます。
ってか、彼ひとり、、笑



それぞれ役回りがありますが、

常にサービスマン的な、
他への関心と、
さりげなく、いざという時その行動がとれる、

その人のカラーもありますが、
楽しさとセットのちょっとした躾っていいですね。

ちなみにお料理は、

ハンガリー風ビーフシチューの、
グーラッシェ。


柔らかさと繊維感が絶妙の
バラ肉の煮込み加減とほろ苦さが美味かったなあ。

ニラを仕込んだ手打ちパスタに。

めちゃたっぷり、、


たまたま朝沢山もらったバジルをペストに。
ポテトサラダに。

パンツェッタとジャガイモソテー。
生にんにくの効いたヨーグルトときゅうりのサラダは最高だった。

部屋で仕込んで来てくれた、
なすとパプリカのペースト!などなど、

全部とても美味しかったし、
僕も、ドカンと美味そうなモモ肉を、
低温ローストしました。


僕個人的には、家でゆっくり味わいたいものばかりでした。

みんなおしゃべりの方が忙しいみたいだったけど。 w

たまに、違う味覚の刺激もね。





時間を愛する=今密度

時間を意識して区切って効率を高めようとしたり、
また時間(我)を忘れて、
ふと存在自体の歓びを噛み締めたり、

どんな時、時間を愛してますか。

店の仕込みは、自らの時間を追い込み、
自己管理の必要がありますし、
まだ社会的時間ですが

たとえば音楽創作は旬があり、
24時間を忘れてしまいがち。

最近思いだすのは、
青春期は24時間好きにしていたのに、
忙しい時を感じたことなく、
振り返れば驚くほど短期間に、
創作や世界との繋がりが成されていたこと。

でも今は限りある睡眠時間を、笑
大切にしています。

私的と公的とかいろんな時間の視点を学びながら、
私は欠いていたデリカシーをちょっと補っただけかも知れません。

でも両者の良さを含めるのは大切です。

時間(今)をどう感じているかは、
自分のバロメータになります。

やっぱ時間に自由になり、(大切にしないのとは違いますよ)
時間と仲良しになり、
えもいわれぬ感謝の気持ち、
時間表現の音楽にも大切だと最近思い出します。
もちろん料理にも。

いろんな時間質を跨ぐ人がいいですね。

時間を通して、今、を観ようとする、
人間をわきまえる。

2010年6月26日土曜日

2つの脇役に観る際立ち



雨の京都、蒸してます。

「蒸すなぁ〜」とお客さん口々に。
そんな中でのシンプル人気料理を2つばかり。


"にんにくの効いたきゅうりつけもの"


美味しいきゅうりにお酢と醤油、
そして 青森にんにくを生でしっかりおろします。
ピリリと効くのはにんにく。

きゅうりはサクリとさわやかだし、
さっぱりしてパンチあり。

これに生ビールはたまりません。

ところで、このにんにくピリリのたれが残ったら

みんなまかないで、冷麺にしてますヨ、、


もうひとつは、

”おとうふのたまごとじ”。


ふわわーん、と 南禅寺御用達服部の
自然な豆腐の旨味と食感が引き出された、
薄味の旨味。

この優しさにも
なめらかさの際立ちがあります。

おばんざいバイキングのコーナーの名脇役、
静と動の2つの際立ち料理でした。


うまし夏野菜



この頃になると、(安くなると)
どうもズッキーニが美味しい。

塩をしてオリーヴオイルで焼くだけの、
ズッキーニのステーキ、
ヘレ肉添え。 w



サクッとなんともいえない繊維の歯ごたえと、
ジューシーさ。

塩田や
トロリと搾られるオリーヴオイルの、
思わずその源を、
イメージしてしまうくらい、
お互いよく合いますね。

太陽の似合う野菜つながりでしょうか。

と、いえば、
最近ハマッているのが、

樹で熟してから採られた、
トマトの甘いこと。

一般流通ではジュクジュクになっちゃうし、
普通はまだちょっと青い状態で
採られるようですが、

熟した自然な甘さが美味しいです。

ヨーロッパは田舎流通だからか、
スタッフのニコは、
このトマトは美味しい、
馴染みのある美味しさって云ってましたね。




2010年6月23日水曜日

自然のことば、音色


昨夜はザーッとよく降った。

最初は一気に立ち上がるような雨音に包まれた。

稲光と、地を鳴らすような雷鳴が響いていた。

明けてきて、紫陽花は一際嬉しそうに見えた。

総て創造表現の途中にあるかみたい。

自然や音楽は、各々が自由に感じたいもの。

言語は、同じことばでも、
右に行け、左に行け、と
実は意味が変わる。

ことば。

論理言語の矛盾した示唆に
響きを感じるのも大切。

それは通過する台風の風向きが
変わるみたいなものだし、

ある意味ひとりひとりの意識は台風みたいなものなんだろう。

台風の気持ちや台風を承ける気持ち、、


そろそろ台風の季節かな。



2010年6月22日火曜日

関わるもの総てがスパイスに。




この銅鍋、 20年は使ってるでしょうか。

今の私達だったら、
いやぁ、ちょっと自分達には贅沢だなぁ、
って躊躇するような安くないものですが、

先代が これはいいもの。と
投資しておいてくれたお陰で、

うちのおばんざい創りには欠かせないものになっています。


これは、揚げてあるの?
と、よく聞かれるじゃがいものにっころがしや、
こんにゃくの甘辛も、

少量の油で、
銅のもつ熱伝導の良さをいかして、
じっくり焼き付けていきます。

なくても美味しい料理はできますが、
実はこれがポイント という
オリジナリティな遊びのちょっとしたこだわりも、
味わいの楽しみにはありますね。

味わいはそれぞれの育みあいにありですね。



易きことスムージー

ハタチちょっとの純平くんがフロアを主に担当するようになってから、
これです。

先日は、メールアドレスも。

僕はこんな事この10年一度もなかったですね。


ツーリストに働く僕の友人も、
見た目は今っぽい男の子だけど、
素朴で感じいいねぇ、と。

初めてのことでも飄々と、
ガンバリが外に出ないのが、
彼の持ち味で。

メニュー説明の言葉とか、
ニュアンスとか、

気がつけば盗んでるし。

でも、ベタベタの京都弁で
構えずあるがまま、
接した心に正直に。

ちょうどいい

その嬉しさの奥にはまた、
広がりがあります。

3次元的より、
自ずと深みを増して行きます。

それもまたよし。

2010年6月20日日曜日

ヘンコタウン京都


あー、菊姫にごり酒のストックがないっす、

と、スタッフに云われ、

日暮れ時、 京の誇る
老舗で強烈にヘンコなワイン屋、
海老名酒店へ。

ご主人、海老名さんはワインを愛している。
最高の状態、料理の組み合わせで、
そのワインの幸せを人に共有して欲しいので、
とにかく、一般のお客さんがふらりと店に寄ると、
何食べるの? 誰と?
と、とにかくただでは済まない、
事が多い。

さておき、
にごり酒をもらいに行き、
そして今日は、
ポールジローのオードヴィと
96メルキュレ
も購入。

クルマのシートに寝かせようとしたら、

「あかん!
ちょっとどいてんか!」
と云われ、


立てといた方がいいねんか。と、
シートベルトをカチャリ。

多分、彼の舌のセンサーは、
常に客とそのワインの出逢いのイメージを、
そして喜びのフィーリングを、
キャッチし続けているのだ。

仕方がない。全くヘンコなワイン好きなおじさんだ。w

安全運転でクルマを出し、
鴨川二条まで来ると、

キラキラ何やら、

橋の欄干の上から。


写真にはうまく映ってないけど、
グレーの空に、
ブルーやピンクの光の反射が
一瞬ドキッとする透明な星を沢山創って
遊んでました。

笑かすなぁ。



2010年6月18日金曜日

対機説法




お釈迦さんは、
相手の意識にあわせて、
今、この瞬間、その人に必要な情報を
与えたそうだ。 
(しかも結構 常識外れなハチャメチャな、)

知の源、自分、相手、
三位一体を駆け抜ける
インスピレーションはさぞかし
心地良いものだっただろう。

それは結果という 時間を超えているのだから。


信という愛の側面も含まれている。

仕事場では
自分の話は、かたいなあ、と
話しながら思うとき、

たいがい、危機管理的思考の動機バランスがある。

ああいったら、勘違いするかな、といった
形骸化した、知の暴力的な使い方で
相手も自分も束縛しちゃってます。

体系的な知は必要だけど、それは
編纂というかアレンジ、その瞬間スパークされるものの
スパイスのストックみたいなもの。

生かすもコロスも料理はレシピじゃないよ
と料理人がいうもんね。

そのバランス感覚、
海の波のようなダイナミズムの中にあり、
なんだろうなあ。

好きなこと、にはたいがい真逆も含まれてるのが
人間の観念的体験らしい。

それを、客観的におもしろがっている時代に
なってきたのかな。

時 には、拡散の時や集中の時もあるし、

そんな中で
夢中になり、客観的になり、

時間を借りて、時間に愛されて、
統合しながら育まれていると、

なんかそんなこと思う

昨日帰り、新幹線待ちの
リモンチェッロソーダ飲みながら
背中の夕景。





2010年6月11日金曜日

6月のピンクなおまけ



とろとろサーモンどんぶり
ってのを数量限定でやってます。
なんか、こういうのを食べたいなぁと思ってたら、
来たんです。

美味しいサーモンの腹身です。


こんな感じで、ほどよい漬けを丼に並べて、
後は 青じそと、ねぎ、 わさび、

そして刻み海苔をかけて完成。

とろとろですが、食後はサッパリです。

小さなお蕎麦かうどんをつけて、
1200円です。

男性の方も女性の方も、
結構注文いただいて、
おもしろがっています。

6月に入り、天気はよかったものの、
平日はゆっくりとしていたので、
昨日、厨房のおばちゃん、 酢飯をつくって、
握りをこさえてくれました。

気まぐれタイムサービスですが、
昨日、嫌いでない方に、
おまけでつけてました。

おまけですが、っていうと、

みんな笑ってちゃって、、


今日も密かに仕込み中。 ww


2010年6月9日水曜日

いっぷく

久々に明るい時間に、

自転車で鴨川を北上。

楽器の練習する人多数。

夕陽を浴びて、橋の下の、
残響を生かして(鉄板リバーブ)
サックスの兄ちゃん練習中。

リスナーは猫ひとり。

、、


、、、猫も行った、


さて、、わしも行く。


2010年6月5日土曜日

これがないと困る

ものは、 なんでしょうか。

これがないと最悪で困る!
ってなものは沢山あります、

電気や水道、、今の僕は特にウォシュレット…
などなど。

でも、そう感じてる自分があるのを愉しんでいる。
てのが本音ではないかなあ。

をひっくり返すと、

感じているこの何かがあるのが、
おもしろうれしい。

またひっくり返して
ないと困るものを、
探求する遊び心も大切にしてやりたい。

本当にとても豊かなんだろうな。

何にもないのも最高なんだから。



2010年6月4日金曜日

再生ですわな

だる満の建物は、
建て直しから30年くらいでしょうか、

昨年は思い切って、
2階の畳みやふすまの張替えをし、

(はっきりいってえげつなかった、ですよ、、)

やはりスッとして毎日気持ちよいですが、

今年の春から、
ガスの配管からのガス漏れや、
今までもたまにお湯が出なくなっては、調整してもらってた
ガスのセントラルヒーティングの
「あのお、 もう、穴があいちゃってました、、」
事件など、

よく、こんなにもちましたねえ、
と云われる 消耗品アレコレが、
新しくなっていきました。

そして実は、
お出しをひく、 釜が永年のサビにより、
土台も割れ、ついにガシャンといってたのです。

これは、実は、
京都の伝統的な製菓用のもので、
回転しながら、 掻き交ぜる"腕"もついてたもので、
賑やかし頃にはこの大釜で、
大量の玉ねぎ、牛肉を炒め、
特製のカレーを創っていました。

中京区にある、この釜の会社、

堀九来堂さんは、
たまの電話でも直ぐにかけつけ、
応急処置や調整をして、
すごくその製品を大切に大切にしてくれます。
伝統と文化を陰の支える底力と安心感と誇りをいつも感じます。

今回も割れた部分をなんとかして、
使えるようにしてくださって、
なんとか凌げましたが、
ついに新調の時を迎えることができそうです。

菓子をつくるより、
ずっと塩分の多い環境ですが、
随分長持ちしました。

そして再生がまた、嬉しいです。
ありがとうございます。


2010年6月2日水曜日

水に胸キュン



朝の仕込み一番は
釜に水をはることから始まる。

トロリとした水の動き、

勢い飛沫発つ水の動き、

目の前に現れてくれた、
そのなんともいえない深遠な水の様に

つい 胸キュンを秘める、

ありがてぇなぁ。